300年以上の歴史を誇る『薩摩錫器』。その技術を代々受け継ぎ、時代に合った物へと進化させ、錫器で暮らしを豊かに彩る。
創業110年の技をさらに繋いでいこうと匠は甥を熱心に指導する。また、鹿児島県の他の伝統工芸品とコラボをしたり、桜島の溶岩を使って新製品を生み出すなど、先を見据えて動いている。
匠は鹿児島で生まれ、大阪の老舗錫器メーカーで3年間修業。大阪流と薩摩流の技法を使い分ける「二刀流」だ。いまだ現役の父の背中を見ながら、歴史の重みを感じつつ、いま何を思うのか?
伝統的な製法を受け継ぎ、来年で創業110年。焼酎工場の蒸留器のパイプ作りから始まり、二代目からは器づくりの技を磨き続ける岩切家。錫は、とても柔らかく繊細なので、全て手作業だ。
匠の工房兼ギャラリーを訪ねる。錫器は割れない、錆びないが特徴の器。現代風に加工したタンブラーなど時代に合ったものを作る一方、焼酎を飲む酒器など、昔ながらの錫器も制作する。
優れた技術を持つ九州各地の匠たちを紹介している「匠の蔵」。10月の匠は、鹿児島県霧島市の岩切洋一さん。300年以上の歴史を誇る『薩摩錫器』の技を代々受け継ぎ、時代に合った物へと進化させる匠の“志と技”、ぜひご覧ください!